会社

2006年02月05日

失敗しない印鑑の作り方(会社実印編)

ブログに「会社設立」というカテゴリを作ったものの、法改正間近なこの時期に現商法の話を取り上げてもなぁ・・・と思い、しばらく何も書いていませんでした。

最近、会社設立と一緒に印鑑の発注を依頼されることが多く、なんだか自分がハンコ屋さんのような気分になってきましたので、きょうは印鑑のことを書いてみたいと思います。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

といっても、ネット上にあるハンコ屋さんのサイトで沢山説明されていますので、できるだけかぶらないようにします。

■はんこのサイズと記載事項

会社の実印として法務局に登録するためには、
  • 辺の長さが1cmを超え

  • 3cmの正方形の中に収まるもの
という制限があります。円形の三文判はふつう直径1cm以下ですので、会社実印として登録できませんが、楕円(縦長)のものは高さが1cm以上で登録可能なことが多いです。

形は丸でも四角でも構いませんが、会社実印の場合、中に円を書いて外周に社名、中に「代表取締役印」などと書くことが多いです(こんな感じ)。

NPOなど法人は法律上「代表取締役」が存在しませんので、「理事長印」などになります。

大きさはお店によって16.5mmや18mmなど各種あり、社名の文字数が多い場合は直径の大きい印鑑のほうがきれいに見えます(直径の小さいものにすると、文字が縦長で詰まった感じになります)。逆に、文字数が少ない社名の場合は大きな印鑑にすると字間がスカスカになったりします。

■手彫りと機械彫り

手彫りのハンコ屋さんは、手彫りの方が偽造しにくくておすすめだと言いますが、機械彫りでも印影は個々の印鑑によって違いますので(作るときに文字を微妙に変形させます)(※1)、簡単に偽造できるというわけではありません。そもそも「これと同じ印鑑を作ってください」と注文しても、ふつうは受けてもらえません。そういった注文を受けるのはかなりやばいハンコ屋さんで、値段も張るようです。

それに、印鑑自体ではなく印影をコピーするだけなら、手彫りの印鑑も機械彫りの印鑑も手間は変わらず、割と簡単に偽造できてしまうので(もちろん犯罪なので真似しないでください)、「偽造しにくいから手彫りの印鑑にする」というのはちょっと違う気がします。

手作りのものがいい、とか、手彫りのほうが印影に味がある、と考える方は手彫りの印鑑を選ぶとよいと思います。

■材質について

会社実印に使用する印材で一番安いのは柘、丈夫で長持ちして高級感もあるのが黒水牛で、通常はこの2つのうちのどちらかにする方がほとんどです。

めのうなど石の印鑑は朱肉の乗りが今一な気がしますので、実印のように登録する印鑑には向かないと思います。趣味の印鑑などによいのではないでしょうか。

落としても欠けないハイスペックなものが好きな方には、金属(チタン等)製の印鑑がおすすめです。

(※1)
安いハンコ屋さんの場合、手を抜いてデフォルトのレイアウトどおりの印影で彫るところがあるようです。その場合、同じハンコ屋さんに注文すると、何度頼んでも同じ印影の印鑑になってしまいます。ご注意ください。




mroppon at 16:13|PermalinkComments(1)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック